『アナと雪の女王2』ドレスがパンツスタイルに変わり加速するフェミニズム

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『アナと雪の女王』が2013年に公開され、世界中の話題を集めてから早6年、続編の『アナと雪の女王2』が公開されました。『アナと雪の女王』では、今までのディズニープリンセスと違った強くたくましい女性が描かれましたが、続編はどのような作品になったのでしょうか。フェミニズム的な観点で分析してみました。

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あらすじ

『アナと雪の女王』の続編。氷を操る魔法を持つ姉のエルサと、いつでも明るくエルサを支える妹のアナは、仲間と共にアレンデール王国で平和に暮らしていました。

そんなある日、エルサに不思議な歌声が聞こえはじめ、アレンデール王国は謎の魔法によって崩壊してしまいます。

姉妹は歌声の謎を突き止めアレンデール王国の平和を取り戻すために、クリストフやオラフ、スベンと共に未知の世界へ旅に出ます。しかしそこには、数々の試練が待ち受けているのでした。そして、エルサの魔法の秘密も解き明かされることに…。

『アナと雪の女王2』から読み取るフェミニズム

前作『アナと雪の女王』において、アナやエルサはたくましく強い女性として描かれていました。

初期のディズニープリンセスでは、王子様に助けられ結婚することがプリンセスにとってのハッピーエンドとされていましたが、アナやエルサは男性に頼るよりも、自分たちで試練を乗り越えようとします。

そして続編では、アナやエルサがよりたくましく自立した女性として描かれており、前作よりもフェミニズムが意識された作品となっています。

フェミニズムとは、このような意味です。

フェミニズム(英: feminism)とは、女性解放思想、およびこの思想に基づく社会運動の総称であり、政治制度、文化慣習、社会動向などのもとに生じる性別による格差を明るみにし、性差別に影響されず万人が平等な権利を行使できる社会の実現を目的とする思想・運動である。女権拡張主義、男女同権主義などと訳されることもある。

Wikipedia フェミニズム より引用

アナとエルサの服装

まず、注目したい点はアナとエルサの服装です。

前作では、アナもエルサもスカートタイプのドレスを着ていました。しかし、『アナと雪の女王2』では、アナ、エルサ共にパンツスタイルの服装で旅に出ています。

スカートは、女性を象徴するアイテムであり、これまでのディズニープリンセスはスカートタイプのドレスを着ていることが多かったと思います。

ジャスミンやムーランなど一部のプリンセスはパンツスタイルを取り入れていましたが、その数はごくわずかと言えます。

また、アナやエルサの足元を見てみると2人ともロングブーツを履いています。ブーツの起源を辿ると、ブーツは狩りをする男性が森や沼地を歩く時に、足元を保護するために作られたものとされています。(諸説ありますが…)

そのため、ブーツ自体も男性らしさを感じさせるアイテムであると言えるでしょう。

このように、前作と本作ではアナとエルサの服装が変化しており、よりフェミニズムを意識した服装になっているということが分かります。

男性キャラクターの役割

また、この作品ではアナやエルサだけではなく、男性キャラクターの在り方も今までのスタイルとは違っています。

アナ達と共に旅に出た男性キャラクター・クリストフの言動に注目したいと思います。

アナが巨大なモンスターに追われ、窮地に陥っているシーン。

危機一髪のところでクリストフが駆けつけ、走って逃げているアナを、トナカイのスヴェンに乗せて助け出しました。

この時、クリストフは、「お待たせ!どうしたらいい?」とアナに尋ねます。

この言葉は、今までのディズニープリンセス映画に登場した男性キャラクターでは、考えられないようなセリフではないでしょうか?

今までの男性キャラクターであれば、このような時は「僕に任せて!」と言って自分がモンスターを倒すはずです。しかし、クリストフはあくまでサポート役としてアナの指示を仰ぎ彼女を支えます。

クリストフは、アナや仲間のために力を尽くす頼もしい一面もありますが、アナになかなかプロポーズができなかったりと、男性らしくないと思える一面もあります。

また、旅の途中でアナとエルサに置いて行かれてしまうなど、クリストフはこれまでのディズニープリンセス映画に登場していた王子様のように男らしいキャラクターとは言えません。

しかし、「男性らしさ」の固定概念を覆した非常に重要なキャラクターであるということは間違いないでしょう。

まとめ

女性だけではなく、男性の描かれ方も時代と共に変化しているディズニープリンセス映画。

『アナと雪の女王2』は、現代の男女平等社会を強く感じさせる作品となりました。

ディズニープリンセスは、時代と共に変化を続け、今ではプリンセスも自らの体で戦う時代です。

性別による役割という概念を覆し、言動の区別を無くすことで、観客に「誰が何をしてもいいんだ」と勇気を与えました。

この先も、ディズニープリンセス映画は変化を続けていくでしょう。そして、2020年には、『ムーラン』の実写版映画の公開が決まっています。

『ムーラン』も強い女性がテーマとなっており、フェミニズム的な映画となることが予想されます。どのような作品になるのか楽しみですね!

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