『チャーリーとチョコレート工場』や『アリス・イン・ワンダーランド』などの監督として知られるティム・バートン。この記事では、そんな彼のかなり変わった性格や生い立ち、代表作などを紹介しています。ぜひチェックしてみてください!
代表作
ティム・バートンはこれまでに多くの映画を製作しています。代表作をまとめてみました。
- 1988年 『ビートルジュース』
- 1989年 『バットマン』
- 1990年 『シザーハンズ』
- 1992年 『バットマン・リターンズ』
- 1993年 『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』
- 1995年 『バットマン・フォーエヴァー』
- 2001年 『PLANET OF THE APES/猿の惑星』
- 2005年 『チャーリーとチョコレート工場』
- 2007年 『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』
- 2010年 『アリス・イン・ワンダーランド』
- 2016年 『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』
- 2019年 『ダンボ』
ティム・バートンという名前は知らなくても、映画は知ってるという方も多いのではないでしょうか?
生い立ち
ティム・バートンは、1958年8月25日にアメリカのカリフォルニア州で2人兄弟の長男として生まれます。ティム・バートンは幼い頃から絵を描くこと、映画を見ることが好きでした。
特に『モルグ街の殺人』などの恐怖推理小説で知られるエドガー・アラン・ポーの作品が大好きで、彼の作品を原作とした映画に出演していた俳優、ヴィンセント・プライスのファンでもありました。幼い頃から、恐怖小説を好んで読んでいた経験が、今のティム・バートンのダークファンタジーな作風を生み出しているように思えます。
高校卒業後は、ディズニーの奨学金を受けて、カリフォルニア芸術大学に入学します。そこで3年間アニメーションの勉強をした後、ウォルト・ディズニー・スタジオにアニメーション実習生として雇われたティム・バートンは、1978年に初仕事としてアニメーション映画『指輪物語』の制作に携わるのでした。
それから4年後の1982年。24歳の時、ティム・バートンは自身の初監督作品として、6分間の短編映画『ヴィンセント』を制作します。『ヴィンセント』には、ヴィンセント・プライスに憧れる少年が登場するのですが、この少年はホラー映画に強い憧れを持っており、まさにティム・バートンの幼少期そのものを描いているようです。
『ヴィンセント』は、ティム・バートンの幼少期や思想が分かるとても面白い作品です。『ヴィンセント』については、別の記事で詳しく分析していますので、興味のある方はこちらもチェックしてみてください!
⇒ティム・バートン最初のショートムービー『Vincent』を分析
その後、ティム・バートンは1984年に『フランケンウィニー』を制作すると、この作品が俳優ポール・ルーベンスの目に留まり、コメディ映画『ピーウィーの大冒険』の監督を務めることになります。そして、4年後の1988年に制作したホラーコメディ映画『ビートルジュース』が大ヒットとなると、一気に注目を集める存在となりました。
ジョニー・デップとの関係
ティム・バートンの作品には、ジョニー・デップが度々出演しています。どれほどたくさん出演しているのか、こちらにまとめてみました。
- 『シザーハンズ』
- 『エド・ウッド』
- 『スリーピー・ホロウ』
- 『チャーリーとチョコレート工場』
- 『ティム・バートンのコープス・ブライド』
- 『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』
- 『アリス・イン・ワンダーランド』
- 『ダーク・シャドウ』
- 『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』
ティム・バートンは、1982年に初めての映画を製作してから、2019年までの37年間の間で、31本の映画を生み出してきましたが、その中でジョニー・デップが出演している作品は、9本でした。3分の1以上の割合で、ジョニー・デップが出演していることになります!
初めて『シザーハンズ』でジョニー・デップが出演した時、ジョニー・デップはまだ無名の俳優でした。その後、ティム・バートンの作品に出演するようになって、ジョニー・デップの知名度はどんどんと上がっていきます。今のジョニー・デップがあるのはティム・バートンのおかげだと言っても過言ではありません。
2人は強い絆で結ばれており、これまで一度も作品ことで口論になったり、意見が食い違ったりしたことがないようです。むしろ、事前に話し合ったわけでもないのに、作品に対して同じ考えを持っていたりすることもあるとか。彼らは、お互いに欠かすことのできないパートナーのようですね!
ティム・バートンはゴジラが好き?
少年期には、映画『ゴジラ』の役者になりたかったとも語っているティム・バートン。熱烈なゴジラファンであり、1992年に映画『ゴジラvsモスラ』の制作現場を見学した際には、ゴジラの生みの親として知られる田中友幸や、特技監督の川北紘一と会見しています。また、製作映画の見学は一度きりではなく、しばらくの間は年に一度、撮影現場に足を運んでは見学をしていたようです。
ティム・バートンは、そんな大好きなゴジラを、自分の作品に度々出演させています。例えば『ピーウィーの大冒険』には、ゴジラとキングギドラを登場させたり、また『シザーハンズ』では、主人公のエドワードが植木をゴジラのような恐竜の形に整えたりしていました。その他にも、1997年の『マーズ・アタック』にもゴジラは登場しており、この作品のクライマックスは、『ゴジラ』シリーズの第6作『怪獣大戦争』を元にしているようです。
ティム・バートンの作品を見る際には、ぜひ“ゴジラ”が登場していないかチェックしてみてくださいね!
変人エピソード
ティム・バートンは、映画界でもトップレベルの変人です。周りからは鬼才と呼ばれ、奇妙な世界観や作品が、多くの人を魅了してきました。そんな彼は、プライベートもとっても変わっており、今まで数多くの奇行を繰り返しています。
- 幼少期から恐怖小説を読み漁る。
- 仕事中、クローゼットの中に座り込んで出て来なくなる。
- 机の上に座ったり机の下に潜り込んだりを繰り返す。
- 無口で人付き合いが苦手なため、職場ではしばらく口がきけない人だと思われていた。
このような変人っぷりが、彼の唯一無二な世界観を作り出しているのでしょうか。また、ティム・バートンは度々、自分自身を作品のキャラクターに投影させています。自分の性格や育ってきた環境、価値観をキャラクターを使って表現し、観客にメッセージを伝えようとしているのです。
例えば、『シザーハンズ』においてティム・バートンは、周りと馴染むことのできないマイノリティな自分を主人公のエドワードに投影させています。
『シザーハンズ』におけるティム・バートンの自己投影については、こちらの記事で紹介しているので、あわせてチェックしてみてください!
まとめ
今回の記事では、ティム・バートンについて紹介しました。ティム・バートンの作品には、ちょっと怖いキャラクターや残酷なシーン、また不気味な世界などが登場しています。
これらは決して万人受けするものではないと思います。しかし、彼の映画はこれまで多くの観客に支持されてきました。これは、ティム・バートンの作品が、観客の心の奥底に眠っている“好奇心”を刺激しているからではないでしょうか?
映画界の異端児とまで言われる変わり者ティム・バートン。これからの作品にも注目ですね!